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ミキクロウ

Author:ミキクロウ
知識のないまま、気分、駄文垂れ流し。多分でなく、自分満足と判っております。
ジャンルも文体も不安定な感じです。
読み易い、を何とか目指します。
リンク・アンリンクフリーです。

qoo-low@hotmail*co.jp
ご指摘、感想など御座いましたらお気軽にどうぞ。

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立ちいち
毎回イロいのが、ここの藍ゆうクオリティーです。

…いや、そんな筈はありません。



手を伸ばせば強く掴んでくれて
唇を尖らせれば、軽くキス
泣き言を言ったならば、励まし

甘い声には、甘い態度


求めただけ応えてくれるあなたに、夢中で不安





「無理してる?」






「は、い?」

裏返りながら返って来た返事が、時間を止めた。
さっきまでの時間が戻って来る。



あたし達は時々、思う。


「何であなたなんだろう?」



そうしてセオリーを手繰り寄せる。

恋愛の何とか。
男女の付き合い。
友情と恋愛。

確かに誰かが恋しいけれども。
それは、お互いでなくとも良かった筈で。
真面目に考えて。

考えれば考える程。
突き詰めれば突き詰める程、確信はなくなって。


あなたとあたしの距離は
今や、なくなったと言うのに。

重なる体と重なる様に、ぼやけて仕舞う。




上着に手を忍ばせたまま固まったゆうちゃんは、何度も唾を飲み込んで。
上手い台詞を探している。
判り易い人で良かったなぁ、なんて暢気に思っちゃうけれど
ゆうちゃんの冷えた手が止まって、そこからチラ見せな脇腹が寒い。

「何でもないよー。今夜もはしたくなかったかなー?、って思っただけー」
チラチラと自ら上着を揺すれば、その先に好奇心丸出し。
さっきと違う唾を飲み込んで、指先を振るわせるゆうちゃん。


面倒臭く考えた思考なんか切っちゃって。
あたしの推理で、あなたを当ててあげるから。

あたしだけを、考えてて、ね?







「つぅーかりたぁー!」

ドサっとソファに埋まり込む。
一緒に鞄も沈み込み、開いた口から、手帳、携帯、リップ…何か紙切れ、数枚。


ゆうちゃんが慌ててそれらを拾い集める。
とっても大事なものみたいに、丁寧に鞄に戻してくれる。

エレベーターで、ボタン押してくれた。
はしゃいで自転車二人乗りした時は、息も荒く、ずぅーっと運転してくれた。
おんぶ、ってゆったらあおんぶしてくれる。
眠いってゆったら、布団敷いて抱っこしてくれる。


大事にされてるって言ったら、それまでだ。

って最近思ってる。





「ねむぅーい」

相当に疲れたご様子で、野中さんは瞼も重たげ。

―私はといえば、久しぶりに来たお部屋に、少し緊張している。
脱ぎ散らかった服は片付けても良いのでしょうか。
転がった雑誌の広がったページは観たい映画なのでしょうか。
買っておいて下さったスリッパは、とっても温かいです。
あ、珈琲かなにか飲みたいですか?

「ゆうちゃん」
「はい?」
視線を戻せば、眠たげな野中さん。
「そんな気ぃ遣わなくて良いんだよ?」
相変わらず、ボンヤリと私を見詰め。
「え…っと?」
「きょーだって! 待ち合わせても良かったじゃん!」

お迎えに行ったのがマズかったのでしょうか。
唇を尖らせ、視線を落とした野中さんに、申し訳ない気持ちになる。
電車から吐き出され、駆け出した野中さんにはときめいたのですけれど。


「ゆーちゃんと、あたしはイーヴンじゃない」
何も言えないまま、視線だけを合わせる。


伝わって来ないでしょうか、彼女の気持ちが。
そりゃ絶対に、私の方が想っていて、重いって事は重々承知で。


「そーゆー意味ぢゃなくて!」
何だか一人で訂正をされてしまってますが。
「ちーがーくーてーっ!」
私の思考は沈みそうになります。




何か判んないけれど、ゆうちゃんが違う意味で捉えた位は判る。

違くて!


「ゆうちゃんは、」
ソファに座ったあたしを見上げたゆうちゃん。
探ろうと上目遣い。

「ダーリンだけど、」
崩した足の間に、両手を置いて、
なんだ、このすげー良い女。

「ハニー…だ、からぁ。」
頬の黒子も何だかんだ、エロイよね。

「お」
「お?」
此処は返すのかよ。



「オンナノコで居ても、いーんだよ?」





はいキタ不思議顔。
そりゃそうね、意味判んないね、ごめんね。

「や、…あの、さ、」
不思議顔から現れたハの字に折れた眉は、
真摯な眼差しに不安を翳らせる。

そうだよね、こんなアイデンティティな単語。


「ゆうちゃんは、…オンナノコだけ、っど」
意気込んじゃって言葉が上手く紡げないな。

歯切れ悪くてごめんね。


「あたし、のー」
あたしから、ちょっとだけ視線を逸らす。
数秒彷徨い、戻す。


「恋人さん、でー」



「…はい」
沈黙のち、眉がシャッキリ戻って来た。
良かった。


「でも、…あたしが甘えるから?
 ドッチかーつぅと、頼ってばっかりで、彼氏さんみたい。
 じゃー、ないですかぁ?」




苦笑して安心。

ソファにぐでっと伸びながらも、少し不安な視線を寄越してくるこの人は、
私を想い、悩んだのだ、と。

常に自分の想いが重いのではないかと不安に駆られる私には、時にあなたを見失う。

一緒に居れる今でこそ、疑い始めればキリなく、あなたの不服を探してしまい。
あなたを想うがだけで、あなたの為に出来る事しか、考えられなくなる。
相反するようですが、此れは結局、私のエゴであなたに優しくしている結果で。

どうやら、それがあなたの悩みに繋がったのですね?
そうして、あなたが想ってくれた、という、現実に込み上がる幸せを隠せません。


「彼氏さんじゃダメですか?」
「彼氏さんのがいーの? あたし、もっと逞しくなれるよ?」
「逞しくなくて、良いですよ、ふふ」
「なに笑いよ?!」
「逞しい野中さんには、倒されてしまいそうなので」

咄嗟に息を呑んだ野中さんは、少しばかりオトナな思考をされた様です。
笑って仕舞いそうで、唾を飲み込みました。


「何で黙るの、」

少し膨れたお顔は、きっと意識してされてる筈。
「野中さんが上でも良いですよ?」

「ハァ?!」
がばっと上半身を起こして、少し怒った顔に似てます。





少し飛んだ話しに、
慣れたはずの会話に、

動揺してしまったのはゆうちゃんの所為。


「野中さんが上の時も、気持ち良いですから」
何だこの余裕顔。





最近気付いた事の一つに、
ゆうちゃんはえっちの時、どうやら優勢を感じているらしい
という事柄がある。

入ってくるのは、大抵ゆうちゃんで、其れで声を上げてるんだから、
そりゃあ、そうだろう。

「可愛いです」を連呼する顔は、マヂ満足顔と言っても過言ではない。
じゃあ、「ゆうちゃんは気持ちぃの?」と、問えば、あたしが気持ち良くなってるのが
「良いんです」とか、言い出すし。
あたしだって、ゆうちゃんの気持ち良さそうな顔は、堪んなく感じる。

あたしを欲してる顔が、凄く気持ちいんだけれど。





―ああ、そうか。

ゆうちゃんを欲してるあたしが、気持ちいのね。

とか、納得する話じゃなくて。
今は。





今、は?

両手を使ってソファに登って来たゆうちゃんは満面の笑み。

何か言いたそう。
首に伸ばして来た手が、それは「キスしたい」で、あると伝える。

えっちな気分になっちゃったかな。

さっきのあたしの所為?
あたしも嫌じゃないけれど。


それより、気持ちは伝わった?


着々と準備を進めるゆうちゃんは、上着の裾をスカートから出し始めてる。
ゆっくりと脇腹をかする手に、あたしの期待は高まって行く。



それより気持ちは伝わった?





「無理してる?」

急速に投げやりにされて行くあたしの思考を繋ぎとめて、
何とか迅速に伝えたくて、一言に全てを籠める。


無意識に。




ふっと笑って、自らの髪を耳にかけるゆうちゃん。
陰になったゆうちゃんの顔は、やっぱり優しい。
彼女の後頭部からちらちら見える蛍光灯が白々しいけれど、あたしの知ったこっちゃない。

「無理、…してないです」
脇まで伸びて来た手がくすぐったい。

「感じるままに、野中さんに触れてます」
胸より先に、スカートに手をかけられる。

今晩は激しそう。
なんて、過去の実例と比較してみる。

「なんにも」
此処でキスをくれる辺りは、こ慣れて来たな、って思う。
「無理してないですよ」
靴下も脱がして欲しいな。恥ずかしいから。






伝わってなかったでしょうか?
恋人になれたあの日から。
私は、あなたに隠す事なく。
感情のまま、生きて居るのです。

あなたを愛せる、と言う幸せの中に。


あなたが転びそうならば、手を伸ばします。
あなたが痛いのならば、私も痛いのです。
あなたが泣きそうならば、泣かなくて済む様に考えます。
あなたの泣いた顔は、歓喜でなくては嫌なのです。

それでも。

もしも、泣いてしまうような事があったならば、
涙を舐めて、なくしてあげたいです。




少し、オトナな言い方だったでしょうか。
野中さんの柔らかさの中に居るので、仕様がないですね。
指一つで表情を変える野中さんは、私に全てを預けてくれてるみたいで、幸せになります。

これは誰にも見せられません。







無理なんかしてない、と。
大好きなんだ、って。

伝えるように、あたしの真ん中で好きに動くゆうちゃん。
余裕染みた表情に、ムキになりたいけれど、今は、それは無理。


全部が伝えられたとは思わないけれど、あたしの不安は解消された模様。
気持ち一つで変わるセンサーは、今夜もあなただけを受信。



「恋人さん」な今夜も、少しばかり激しいみたいです。





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SS(あいゆう) | 18:35:57 | Trackback(0) | Comments(0)
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